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Posted on 2008-07-06 22:40:35 | by: G-A.G | 0 Comments
Article Type: Driven | Tags: KTM, X-BOW, AUDI, CARBON, TURBO


KTM X-BOW


欧州南部において実現した待望のテストドライブ、日本国内でのテストドライブに先駆けて、そのインプレッションをお届けする。

アイデンティティ:
オフロードバイクで定評のあるニ輪メーカーのKTMが放つ四輪。一見したところサーキット走行専用のようでありながら、実はれっきとしたホモロゲーションモデルである。一般道を駆け抜けるオレンジと黒のシルエット…まさに異生物の登場だ!

主要諸元:
アウディ製2.0リッターTFSIターボエンジン、240ps、310Nm
全長3m73、車重790g
6速マニュアル
0-100km/h加速 3.9秒
最高速度(リミッター制御)220km/h
販売価格 54 836ユーロ(日本円に換算しておよそ920万円)

デザイン :
『X-BOW』は、カーデザインというものの既存概念を飛び越える一台である。限られた部分だけを、KTMのイメージカラーでもあるオレンジ、または白、黒で覆っているほかは、ほぼ剥きだしのカーボンモノコックボディで否が応にも周囲の視線を集める。美しい、というよりは圧倒されるデザインで、実際にハンドルを握ったときの快感を容易に連想させてくれる。
あくまでも走る悦びを追求するために作られた一台、余計な飾りものは一切排除されていることも特徴だ。それでいながら、使われている部品の質といい、その完成度といい、「手作り」のレーシングカーとは程遠い、あくまでもプロに徹した仕事振りは賞賛に値する。

インテリア:
余計なものは一切排除、といったようにカーステレオシステム、カーエアコン、ファンといったものはどこにも見当たらない。どれだけ目を皿のようにしてみても、そこにあるのはカーボンボディ、素っ気ないブラスチックのシート、レース仕様のシートベルト、そしてF1並みの多機能型液晶ディスプレイだけである。ちなみにステアリングホイールは取り外し可能、ペダルも調整可能と、ディテールまでレーシングカーとしてのこだわりを感じる。
乗り心地は、まるでカートに乗っているようなもので、快適という言葉とは程遠い。しかし、ここでもその完成度の高さには文句の付けようがないことも事実である。フロントガラスのない『X‐BOW』、運転にはメガネやサングラスを、もしくはヘルメットが欠かせない。

走行性能 :
これだけの軽いボディに、アウディの4気筒エンジンを掛け合わせた結果、「たったの」240psでありながら脅威のパフォーマンスを見せ付けてくれる。軽量ボディと高性能エンジンが、互いを刺激しあっているかのようだ。
想像を超えるグリップ、完璧なスタビリティ、シフトチェンジの驚異的な速さ。どれを例にとっても、とても一般道を走れるモデルだとは思えない性能だ。
『X‐BOW』というクルマは、「A地点からB地点まで移動するための手段」ではなく、「走る悦びを本気で追及する」ために生まれたのだということを忘れないでいただきたい。言い換えれば、このマシンのステアリングを握るからには、それなりの覚悟と能力を備えていることが絶対条件なのである。一度スピードが乗ってくると、マシンのコントロールを保つことは至難の技。独走する後輪に、爆発的なパワーを放つターボエンジン…よほどのドライビングテクニックがなければ乗りこなせないことは明白である。ありがたいことに高性能なブレーキシテムを搭載、万一の場合にはしっかりマシンを制御してくれるはずだ。

結論:
一言でいえば、『ケーターハムCSR200』と『アリエル・アトム』のちょうど中間に位置するマシンといったところだ。例外はひとつ、『X‐BOW』はれっきとしたレーシングカー、特別なチューニングを加えることなくいつでも参戦準備の整ったマシンでもあるのだ。一般道でも走行可能なレーシングモデルを作る、というKTMのポリシーがここでも生きているわけだ。
販売価格54 836ユーロ(920万円)、まさにリッチな大人のためのおもちゃ。たとえば、普段乗りの一台とはまた別に、サーキットでの走りを楽しむための、かつサーキットまでの一般道でも通用する一台を…なんていう人には理想的なマシンだろう。

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